4、なぜここに?!



「とりあえず大地の家に行こう」

 次の日優達3人は、大地の安否を確認すべく、大地の家に行く事にした。
大地の家は、優の家から歩くこと5分ほどでついた。その家は、少し前にリフォームしたので、 近くにあるほかの家とくらべてあきらかに新しい。

 ピンポーン

 優はチャイムをおした。ほどなくして大地の母親が顔をだす。

「あら、優ちゃん。ひさしぶりねぇ」

 大地のことを聞こうとおもっていた優だったが、大地の母親のその態度をみて、あれ?、と思っていた。 スピアとランスもまた然り。

「大地に用?大地なら今2階で友達といると思うわよ」

「友達?大地の友達って大学の人ですよね?でもここってかなり離れてるからだれも遊びにこないって前大地いってましたよ?」

 少し前に大地がそう言っていたのを思い出した優は、そう大地の母親に聞いた。

「あぁ、ちがうちがう。なんでも、山の中を歩いていたら倒れていたからつれてきたって。よく考えてみたら友達とは少し 違うわね。でも、けっこう仲よさそうだったから」

 そんな母親の言葉に、違和感と不安を覚える3人。とりあえずあがらせてもらうことにした。

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コンコン

「母さん?べつにノックしなくてもいいのに」

「よう、大地」

「優!それにスピアとランスも。オレん家くるなんて珍しいな」

 優達3人は、2階にある大地の部屋にきた。軽くあいさつをすませ、その友達とやらを見ようと中に入ると・・・

「あ〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜!!」

 そこにいたのは一人の男と一人の女だった。男は髪が茶色でツンツン髪がたっている。女は黒くて長い髪。  どこかで見覚えがある。

「アフレイド!」「フィア!」

 そう。その二人は昨日戦ったばかりのアフレイドとフィアだった。手にはなぜかゲームのコントローラーがにぎられていた。

「昨日のヘボヘボツー・ウェイか」

「アフレイド、あの二人にも名前があります。それで呼んだほうがいいかと」

「うるーせよバーカ。だってよ、フィア。あまりに弱かったから名前なんておぼえてねーんだよ」

「・・・同感」

 のんびりと話す二人。ただ、目はテレビのゲームの画面のほうを向いていた。すっかりハマってしまったらしい。
 そんな二人を見て、スピアとランスは頭に血がのぼってしまっていた。

「な、なんだと!オレはスピアだ!おぼえとけ!・・・じゃなくて、オレらはオマエらよりずっとつぇーよ!!」

「そうだ!オマエらのあのへんな黒い丸いのにやられただけだ!・・・ちなみにオレはランスな」

 マシンガンのごとく言葉を連発する二人だったが、アフレイドとフィアは興味をしめさない。

「だとよ、フィア。・・・よしここでコンボだ・・・まぁオマエらと戦っても意味ないってことがわかった今、 そんなことはどうでもいいってんだよバーカ」

「そんなコンボあたりません・・・アフレイドのいうとおり。もう貴方達と戦う意味はない。だから強い弱いは関係ない」

「ゲームから目をはなせ〜〜〜〜!!」「ゲームから目をはなせ〜〜〜〜!!」

 スピアとランスのマシンガントークにひるむどころかゲームに熱がはいっているアフレイドとフィア。そんな二人を見て スピアとランスはますます頭に血がのぼる。

「お、オマエら・・・」

 ゴンッ

「ぐあ!」「ぐあ!」

「うるさいんだよっ。アンタ達」

「とにかく落ち着け」

 うしろでそんな四人の会話を見ていた優と大地は、しびれをきらしてそう言った。

「とにかく大地。なんでコイツらがいるのか説明してくれるかい?」

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「早い話コイツらは居候ってわけだな」

 大地の説明が少し長かったせいか、いつのまにかスピアとランスはアフレイドとフィアと一緒にゲームをやっていた。 故に真剣に話を聞いていたのだ優だけだった。

「お、終わったみたいだな」

 ちょうどゲームにキリがついたらしく、ランスが優のほうを見てそう言った。

「アンタ達いつのまにゲームしてんだい・・・。まぁいいや。アンタらぜんぜん聞いてなかったみたいだからあたしが 簡単に説明してやるよ」


 優の話はこうだ。
 大地は4日前、少し暇になり、山の中を散歩することにした。そして、あのスピア達がアフレイド達と戦った場所で 倒れているアフレイドとフィアを見つけ、とりあえず自分の家につれてかえることにした。
 そして、二人が気づいたので話を聞いてみると、自分は宇宙人で、インペリアというやつに自分達のもっている ”BC”というものをねらわれ追われていたときに、自分の宇宙船がここに墜落してしまった。
 大地は当然信じることができなかったが、そのBCの力を見せられて、信じることしかできなくなってしまった。
 そのあと、

「二人ともオレの家で住んでいいぞ」

 と大地がいうと、アフレイド達はなぜか驚きはじめた。ただならぬ様子の二人を見て、どうしたのかと思った 大地は尋ねてみると、自分はもともと一人だったはず、と言い出した。さきほどBCの力を見せられた大地は、 おそらくそれもうそではないだろうと思い、とりあえず二人をおちつかせ、次の日、何か手がかりのような ものがあるかもしれないと思い、街にでかけることにした。
 すると、そこで出会った人に話しかけられ、その人物の家にいくことになり、そこで話を聞きいた。
 その話は、アフレイド達のような現象は”ツー・ウェイ”と言うもので、ここ何年かの間にこの地球にきた 宇宙人はそうなってしまうということ。ちなみに自分も宇宙人であり、そういう現象に興味をもち、調べていると言うこと。

「で、そいつにツー・ウェイを倒せばもとにもどれるかもってふきこまれてアンタらを倒しに来たんだと。 でも結局それは間違いだって昨日アンタらと戦ったあとに知って今こうしているらしい」

 と、優は最後にそうまとめた。

「つまり昨日の戦いは・・・」

「無駄だってことかよ!」

「まぁそうかもな、バーカ」

「・・・です」

 大声を出すスピアとランス。ようやくゲームを終えてこちらを見ているアフレイドとフィア。
 そんな四人を少し呆れて見ている優と大地。

「とにかく、あたしらにもその調べてるってやつに会わせとくれよ」

「あぁ、それがいいな。じゃあ明日、行くか。その向かう途中でツー・ウェイとかいうのでわかってることおしえたるから」

 なにはともあれ、少なからず情報を手に入れることができたのであった。


(2章終了)

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